リポート

護衛艦「ひゅうが」引渡し式・自衛艦旗授与式

去る3月18日、横浜のIHIマリンユナイテッドにおいて護衛艦「ひゅうが」が就役した。

IHIから防衛省海上自衛隊に引き渡(納品)され、武田良太防衛政務官から山田勝規艦長(1等海佐)に自衛艦旗が授与された。

これによって「ひゅうが」は正式に護衛艦に就役し、横須賀の第1護衛隊群に編入された。

全通甲板を有し、「ヘリ空母」なる声も大きいが、「ひゅうが」はDDH(ヘリコプター搭載護衛艦)に艦種し、
老朽化した「はるな」の代艦とされる。

なお、今まで横須賀で第一戦を張っていた「しらね」は舞鶴に配置転換された。

新型ヘリコプターSH-60KやMCH-101などを3機同時に離発艦させる運用能力を持ち、最大11機を搭載することが可能だ。

自艦防衛用に20ミリCIWSを艦首艦尾に1基づつ配置し、さらに艦尾甲板にMk41VLS垂直発射装置を装備、アスロック対潜ミサイルとシースパロー対空ミサイルを運用する。

過去DDHは山の名前を頂いてきたが、艦形が大きく異なることから新たに「国(地方)の名」を採用し「ひゅうが」と命名された。

「ひゅうが」は宮崎県地方伝統の「日向(ひむか)」が語源で、「古事記」や「日本書紀」において祖国発祥の地とされている。

また先の大戦では戦艦に命名され、「伊勢」型2番艦の航空戦艦として「捷一号作戦」などに参加した。

報告:松永富夫

基準排水量 13.500トン
全長 198メートル
全幅 33メートル
機関 ガスタービン4基10万馬力
速力 30ノット(約55キロ)
乗員 360名(MAX514名)
建造費 約1.050億円

自衛艦旗授与式典
クレーンに「ひゅうが引渡し式」のボード
隣のドッグには試験艦「あすか」が補修中
中国新華社通信他、海外メディアも多数来社
「ひゅうが」ディティール
艦橋の白い四角形はFCS-3多目的レーダー
自動昇降式タラップ
13時半「ひゅうが」出向、帽振れ
16時横須賀基地に入港、式典では
東国原宮崎県知事からも祝電が寄せられた
多目的区画会議室、
100インチプラズマモニターが3基並ぶ
ヘリパイロット用ブリーフィングルーム
艦橋、右舷赤イスが艦長
左舷黄イスが群指令用
甲板上
航空管制室
甲板ボード上でヘリの駒を配置する。
SH-60Kが見える
格納庫内、天井にはスプリンクラー
艦内神社
自衛艦旗降下
対テロ用銃架が見える
甲板、VLSも装備
取材終了時にはすでに日没
消防車
ヘリ移動用ハンドラー、
ヘリ尾輪を挟んでリモコンで自走、
ヘリを収納する。
格納庫内デモ機SH-60Jの尾輪にも装着、
通称「パックマン」は是非流行らせて欲しい!
SH-60K、J型をベースに独自開発された新型機、 ボタン1つで自動着艦可能、全長はJ型と変わらず 胴体キャビンのみ延長されたので、やや短足気味